弁証論治トレーニング㊴ 気津両虚証


こんにちは。

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今日はオリンピックの、女子アイスホッケーを見ながらの投稿です。

アスリートは、選ばれてアスリートの星の元に生まれてくるのかなぁ?と改めて感じます。

才能・年齢・運…超一流の人には、努力だけではない多くの何かが人生の一瞬に凝縮しているような…。

 

 

中医学では、人体が技巧を凝らした複雑な動作をこなすには「腎」の働きが重要としています。

腎は技巧を司る「作強の官」という別名がありますよね。

腎はエネルギーの源(精気)ですし、腰は腎の府といいますが、確かに腰は身体の要という漢字ですね。

学問はどうでしょう? 肉体が老いてもますます楽しめるような気がします、そして誰にでも!

中医学だと、何千年も生き続けるグランドマスターの教えを、私でも死ぬまで受け続けることができるような気がして…幸せ~!と感じています。

学問に関わるも、腎が重要な役割を果たしていることは覚えていますね?

と、長くなりました すみません!

今日は、前回に続き「津液」の弁証です。(腎じゃなくて、ゴメンナサイ)


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気津両虚証㊴

脾気虚による津液の生成不足(運化の失調)、肺気虚による津液散布機能(宣発粛降)の失調、大汗や熱病後期などによる津液の消耗などが原因となり引きおこされるほか、熱中症による気・津液消耗によるショック症状も同じ証候です。

主な症状

顔色が萎黄、乾燥、疲れ、音声低微、自汗、のどの渇き、皮膚乾燥、痒み、きめが粗い、便秘、尿少、舌質紅少津、脈虚細数 など。

症状の分析

顔色萎黄、疲れ、自汗 → 気虚の主な症状です。

 

音声低微 → 肺気の虚衰が疑われます。

 

のどの渇き、皮膚乾燥 → 目立った熱の症状がないため、津液の不足が考えられます。

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痒み、きめが粗い → 痒みは風邪の侵入はないようなので、きめが粗いことは明らかな血虚が認められないことから、津液不足による乾燥症状と考えられます。

 

便秘 → 主な症状に寒熱、食積、血虚が認められないことから、気虚か、津液不足で大腸が潤わないことが考えられます。

 

尿少 → 明らかな肺気不足による宣発粛降の失調、腎気不足による気化作用の失調、痰湿の停滞のいずれもが認められないことから、津液不足で尿の生成が少ないと考えられます。

 

舌質紅少津 → 紅から熱の症状がうかがえ、少津からは乾燥があることがうかがえます。

舌は少し細く、痩せたような感じにみえることがあります。

舌苔は少なく、あっても乾いた質感です。

 

脈虚細数 → 虚脈で気血両虚などにみられ、数は熱の症状がうかがわれます。

ここでは他に明らかな発熱や陰虚の潮熱はみられませんが、津液は血・精と同様に身体の陰液です。

陰の不足は、相対的に陽の亢進をまねきますから、少し内熱が生じていることがわかります。

 

弁証・・・気津両虚証

立法・・・益気滋陰生津 熱中症には清暑益気・養陰生津

熱中症の場合は、暑さで過度の発汗がおきると、汗とともに気も外泄してしまうため気津両虚となります。

方剤・・・生脈散 熱中症には清暑益気湯 など

 

気血でも臓腑でも、複数のものが組み合わさるとちょっと戸惑いますよね。

どれも単独の症状と立法を覚えておけば、それらを合わせるだけなので大丈夫ですよ!

その一方で、陰液である血津精は同源であること、それぞれと気(陽気)との関わり方 は何度もテキストを読んで理解しておかなければいけません。

工夫して関係図を作ってみる…がむしゃらに丸覚えする…創造力を豊かに巡らせてみる…みなさんに合った方法で取り組んでください。

 

次回も弁証論治トレーニングです、お付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

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