弁証論治トレーニング㉜腸虚滑脱証


メリークリスマス!ご家族や仲間と楽しくお過ごしですか?

この投稿をリアルタイムでご覧の方は、あんまりそんな感じじゃないかもしれませんが…勉強した時間は

確かな知識となって残りますから! がんばって合格を目指してくださいネ♡

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今回で、大腸の病証の初級レベルは終わりです。

大腸の陽虚陰盛によって引きおこされる、慢性下痢の症候群です。

腸虚滑脱証㉜

主な症状

慢性の下痢(久瀉)、大便の漏れ、腹痛・喜暖喜按、脱肛、舌質淡苔白滑、脈沈弱 など。

症状の分析

腹痛・喜暖喜按、脈沈弱 → 臓腑機能の虚衰が疑われます。

温めることを喜ぶ…ですから内寒や陽虚陰盛が考えられます。

 

大便の漏れ、脱肛、慢性の下痢 → 気の固摂作用の低下が疑われます。

気虚の悪化が陽虚に進行しやすいことからも、喜暖喜按の症状の現れる理由を推測できます。

この下痢は、臭いが少なく水のような薄い下痢や、未消化物が混じることがあります。

 

腹痛 → どのような?が書かれていませんが、冷えて痛む冷痛やしくしくと痛みが続く隠痛の可能性があります。

 

舌質淡苔白滑 → 淡白舌は、虚証や寒証にみられます。

舌体が痩せている感じだと気血両虚、舌体がぼてっと緩んだ感じ(胖嫰・はんどん)だと陽気不足です。

白滑は、水湿内停が疑われます。(気の不足→陽気不足→津液の運化が失調)

 

脈沈弱 → 沈脈は、強く按じないと拍動が感じられない脈位が深部にあるもので、強いと裏実証、無力だと裏虚証が考えられます。

 

弁証・・・腸虚滑脱証

立法・・・温陽止痛 と 固脱止痢

方剤・・・四神丸

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四神丸は、肉豆蔲(ナツメグ・写真)・補骨脂・五味子・呉茱萸を配伍した、

助陽類と収渋類で構成されていて、生姜・大棗と煎服しますョ。

脾腎陽虚や腎陽虚による五更泄瀉によく用いられます。

 

 

 

腸虚滑脱証は、陽虚体質、慢性下痢のためさらに陽気虚衰を引きおこし陽虚陰盛となるため、陽気の

温喣作用・固摂作用が低下します。

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