風邪を撃退!お家で簡単に作れる薬膳茶7種
ご家庭で手に入りやすい食薬で、簡単に作れる薬膳茶をご紹介します。風邪ひきや冷え、秋冬の困った…を改善できますよ!
①パクチーとミントのお茶

生のパクチー(香菜)、ミント(薄荷)、生姜を各10~15gづつ。
パクチーとミントはみじん切りに、生姜は皮ごと薄切りにします。急須に 入れて熱湯を注ぎ、少し蒸らしてから飲みます。
風邪のひき始めに、一年中使えます。パクチーと生姜は体を温め発汗させ、 ミントは熱を冷まして発汗させます。熱が強いときはミントを多めにします。
インパクトの強い香りで、気分もすっきりします。生の葉っぱで作るとお湯を注ぎなおして2煎、乾燥した葉なら3煎ぐらい飲めます。ゆっくりと飲む なら、カップに蓋をしておくといいですョ。揮発性の有効成分が飛んでしまうのを防ぎます。
乾燥したパクチーとミントの場合は、各3gです。漢方薬店で買えますが、ハーブティーやスパイスの コーナーでも扱っています。
②シナモン黒紅茶
シナモンパウダー1g、紅茶3g、黒砂糖お好みで。

普通に入れた紅茶に、シナモンパウダーと黒砂糖を入れます。おしゃれに シナモンスティックを1本、パウダーの代わりに添えてもいいでしょう。
冬風邪で、悪寒発熱があるときにおすすめします。
シナモンは、肉桂という体を温める力が強い中薬ですから、使い過ぎには注意です。黒砂糖も、肉桂と同じ温裏類に分類され温める作用があります。紅茶のように発酵させて作られたお茶も温める作用がありますよ。

③杏仁ミルク
杏仁霜大さじ1、牛乳200cc、水50cc、ハチミツお好みで。
杏仁霜と水を合わせ、だまにならないよう混ぜてから牛乳も加えて火にかけ、沸騰させないように温めます。好みでハチミツを足してください。
杏仁は肺を潤して、乾いた咳を鎮める作用があります。牛乳とハチミツも潤いを与えて、効果を高めてくれます。
杏仁(南杏仁)は漢方店で買えますが、中華食材コーナーの杏仁霜でも効果は得られます。杏仁豆腐を作るだけでなく、秋から増える咳の風邪に、温かい杏仁のドリンクをお試しに なりませんか?
④生姜とクルミのお茶
クルミ10g、生姜の薄切り3枚、水700~800cc。
クルミを水に入れて火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で30分ほど煎じます。残り5分ほどで生姜も 加えて、合わせて煎じます。1日3回に分けて飲んでください。

生姜は肺を温めて咳を鎮め、クルミは腎を温めて養生します。腎の弱りは老化現象と深く関わります。夜、何回もトイレに起きるのは腎が衰えているかも しれません。寒い時期、続けて飲んでみてはいかがですか?クルミはミルなどで粉にして冷蔵しておくと、煎じた生姜に混ぜるだけなのでお手軽です。
⑤よもぎと生姜のお茶(5回分)

よもぎ(乾燥)6g、生姜の薄切り4~5枚、 水600cc、黒砂糖お好みで。
よもぎと生姜を水に入れて火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で5分ほど煎じ ます。好みで黒砂糖を加え、熱いうちに飲みます。5回分の量ですから、残りは冷蔵庫で保管し、温めなおしてその日のうちに飲んでしまいましょう。 生のよもぎなら、20~30g使います。漢方薬店で買えるほか、健康食品店、 和菓子材料のコーナーでも扱っています。
よもぎはお腹を温め、冷えからくる痛みを改善します。冷えるとひどくなる 生理痛や生理不順にもおすすめです。生理が来る何日か前から飲んでください。
⑥菊花薄荷茶(2回分)
菊花(乾燥)6g、薄荷(乾燥)2g。
菊花と薄荷をポットに入れ、沸騰した湯を注ぎ5分ほど蒸らして飲みます。
どちらも発汗で風邪を追い出し、熱を取る作用があります。薄荷(ミント)は頭や目の熱感を冷ましてすっきりさせ、菊花は肝の興奮を鎮めることでイライラする気分を和らげる作用もあります。
熱っぽくて、鼻水鼻づまりや頭痛があるときにおすすめします。お湯でなく、熱い緑茶を注いで飲むと、緑茶の清熱解毒の作用で効果が高まります。
我が家では花粉症のシーズンに、1日分の材料を出汁を取る小さな袋に詰めて、携帯用のポットに入れて会社に行きます。職場で何回か熱湯を足して飲みますが、鼻詰まりと目のかゆみが和らぎます。 菊花と薄荷も漢方薬店や薬局で買えます。
個人的な感想ですが、菊花のお茶はあまり濃くすると苦くて飲みづらく、胃がムカムカするように感じ ます。どの薬膳茶もそうですが、分量は目安として、自分の飲みやすい加減にして試してみるといい ですね。
⑦五味子とリンゴのドリンク(4人分)
五味子30g、リンゴ1個、水1ℓ、砂糖お好みで。
五味子を水に漬け1晩冷蔵庫に入れておきます。リンゴは半分を皮付きで、 残り半分は皮をむきどちらも薄切りにします。五味子の漬け水を濾して砂糖で甘味を調え、リンゴを漬けてできあがり。水道水くらいの冷たさで、冷やし 過ぎないように!リンゴは食べてくださいね。(→実際はもっときれいな赤なんですよ~)
五味子は熱湯に漬けて、そのまま30分ほど弱火で煎じて濾してもいいです。粗熱が取れてかららリンゴを加えます。
五味子は肺や腎を潤し、呼吸機能を安定させる作用があります。強い酸味で収斂し、長引く咳の改善などにおすすめです。朝鮮五味子が赤い色の発色が美しく、中国五味子は少し茶色がかった色ですが効能は 同じです。五味子は酸・苦・甘・辛・鹹の五味を備えるという、珍しい性味の食薬です。漢方薬店や薬局で買えます。
リンゴは、肺経に入りやすく、痰を除き渇きを止める作用があります、梨を使ってもいいでしょう。
ポイント
薬膳を作るときには、お茶でもお料理でもアルミ・鉄・銅の鍋を使うのはやめましょう。食薬の成分と 金属が反応して、効能が変化したり金属が溶け出すのを防ぐためです。
土瓶や土鍋がベストですが、ステンレスやホーロー、耐熱ガラスの鍋も使えます。小ぶりの、お粥を炊く行平土鍋を1つ用意しておくと、お茶やスープ、お粥、煮物にも使えて便利です。私は1,500円前後のものを使っています。
お手軽な薬膳茶とドリンクいかがでしたか?
風邪はひき始めに、できるだけ早く手当てすることが肝心です。普通の体力の人なら、病院に行かなく ても家庭にあるもので快復することができます。
これらの薬膳茶は、薬を服用していても合わせて飲むことができます。病院に行ったけど、薬を飲んだ けどすっきりしない…そんなときにもお試しください。それでも2~3日たっても症状が改善しない場合は、病院を受診してくださいね。
次回も風邪を撃退!をテーマに、お粥などをご紹介する予定です。お付き合いいただきありがとうございました。
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